行方不明者の家族の方へ

 

  災害が起こると、多数の方が行方不明になることがあります。

 

安否がわからないことや、遺体が見つからないことは、ご家族や友人にとって非常に大きなストレスになります。多くの人が、その方のことをずっと考え続けて不安になり、亡くなっているのではないかと気持ちが沈んだり,時には生きているはずだと思ったり、とても不安定な精神状態になります。

 

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 行方不明のような安否が確認できない状況は,「あいまいな喪失」と呼ばれています。アメリカのミネソタ大学のPauline Boss博士が提唱した考え方です。

 

 家族が行方不明の時,その方が生きているのか亡くなっているのかについて、誰も正しい答えを出す事が出来ません。安否がわからない限り、その状態が続きます。

 

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そのような状態の中では、その方を待ち続けるかどうか、どのように生きたらよいのかが、わからなくなります。家族の中でも11人考え方が異なり、死亡届やお葬式を出すかどうかも、家族で決められないことがあります。

 
  みつからない状態が長く続くと、周りからあきらめるように勧められたり、自分でもあきらめなくてはならないと思ったりします。

 

 しかし、Boss博士は、あいまいな喪失では何か結論を出したり、気持ちに区切りをつけようとする必要はないと説きます。結論を出すことができないからです。

  

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 「あいまいさを持ちながら生きること」は簡単ではありません。Boss博士は、そのために、「人とのつながり」を大切にするよう勧めています。

 

 あいまいな喪失では、孤立が1番の敵です。たとえそばにいる人が、あなたと異なる意見や考えをもっていても、それはあなたが間違っているということではありません。周囲の人も、あなた自身も、互いにそれを認められるようになれば、支え合うことができます。

 自分の思いが尊重されたと感じた時、人は次の一歩を踏み出せるのです。
  
 

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*あいまいな喪失について詳しく知りたい方は、JDGSの下記のサイトをご参照下さい。

 

あいまいな喪失情報ウェブサイト http://al.jdgs.jp/