災害における心理的影響

 

災害は、人々にさまざまな衝撃を与えます。それは、恐ろしい場面を目撃すること、それに巻き込まれること、大切な人や家や財産などを一度に失うこと、身体を負傷すること、住み慣れたコミュニティが崩壊することなど、多岐にわたります。

 

災害による心理的影響では、心が脅かされたことによる「トラウマ」、大切な人などを喪失したことによる「悲嘆(グリーフ)」、日常生活が大きく変化したことによる「ストレス」、などが代表的なものです。被災後はそれらのために、大きな苦痛や怒り、絶望感などが生じることが少なくありません。

 

特に災害で大切な人を亡くしたご遺族は、愛する人を突然失うというあまりに大きな悲しみのために、その苦痛が長期化することがあります。

 

しかし、多くの人は、時間の経過とともにその苦痛が少しずつ和らいでいくと言われています。苦痛や悲しみと折り合いをつけ、困難から回復していく力は、近年、「レジリエンス」という言葉で呼ばれています。

 

災害時、レジリエンスの鍵となるのは「人とのつながり」です。災害時の支援者は、被災者の心情を理解し、慎重に、そして丁寧に関わることが大切です。そのためには、災害支援に関するいくつかの重要な事柄を知ってから、支援に入るほうが良いでしょう。

 

どのような場合、どのような時期であれ、災害時のご遺族に接する支援者に一貫して求められる力は、その人の過酷な体験を理解し、その人がもつレジリエンスを尊重し、「その人のニーズや状況に合った適切な支援」を提供することです。

 そのためには、まずご遺族にとって安心できる存在として寄り添い、十分なコミュニケーションをとっていくように心がけましょう。